您的位置:首页 > 其它

天声人語 20160302 手書きの漢字に多様性を

2016-03-02 09:14 169 查看
批評家の小林秀雄は、書家でもあった良寛の詩軸を得意になって掛けていた。ところが、友人の良寛研究家に偽物と判定され、刀で斬ってバラバラにしてしまった。「真贋(しんがん)」という文章の冒頭の挿話だ▼偽物はともかく、良寛の筆は独特だ。脱力系と言おうか。書家の石川九楊(きゅうよう)さんによれば、「けだるく

、懶(ものう)い」書である。例えば「二」という字は第一画、第二画とも短い。長めの点が二つ、離れて並んでいるように見える。二の字がもし話せたら、これは私の偽物ではと苦情を言うかも知れない。そう思うほどだ▼字の書きぶりは人それぞれだが、その形をめぐり困った問題が起きているらしい。例えば、鈴木さんが銀行の窓口で署名したら、書き直しを求められた。「令」の下の部分を「マ」と書いたのだが、印刷文字の形と同じにしてほしいと言われた――▼明朝体などとの細部の異同を必要以上に気にし、本来なら問題にならない違いで正誤を決める傾向が出ている。そんな問題意識から、国の文化審議会常用漢字の字形に関する指針をまとめた▼「保」の字の下の部分は、「木」でも「ホ」でもいい。とめる、はねるといった違いはあっても、文字の骨組みが同じなら誤りではない。手書き文字には多様性があっていいということを示したかったと担当者は言う▼良寛の個性的な書ならずとも、人が自らの手で書く文字はこの世で唯一無二の刻印だ。印刷文字にはない味わいがある。達筆にはもちろん、悪筆にもそれなりに。
内容来自用户分享和网络整理,不保证内容的准确性,如有侵权内容,可联系管理员处理 点击这里给我发消息
标签: