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天声人語 20151105 篠原一さん逝く

2015-11-05 21:03 141 查看
地に足がつかない。どこに所属しているのかもわからない。「市民」などというものは、しょせん「抽象的な幽霊」にすぎない。20年近く前、「市民が主役」を掲げて登場した旧民主党をそう批判したのは、中曽根康弘元首相だった▼地縁血縁や会社、組織のしがらみに埋没せず、自立して公共的なことがらに関わる個人。そうし

たイメージは、「国家統治」の観点を重んじる保守派には、反権力的で青白いインテリの発想と見えたのだろう▼「市民の政治」を早くから提唱し、旧民主党を結党した菅直人元首相らにも影響を与えたのが、政治学者で東大名誉教授の篠原一(はじめ)さんだ。ヨーロッパの政治史を専門としつつ、日本政治の現実にも向き合った論客が亡くなった。享年90▼市民参加に加え、政党政治の研究でも先駆的だった。多党制の下、大きさや政策の異なる複数の政党が手を組み、いかに政権をつくるか。「連合政治」の理論である。自民党一党優位の55年体制を何とか崩したいという強い問題意識がうかがえた▼それだけに2009年の政権交代を高く評価した。官僚主導や「土建国家」からの脱却。そんな「過去」との断絶に着目し、日本政治は55年体制に続く「第二」の民主制へ転換したと位置づけた▼政権交代は残念ながら挫折に終わった。けれども、篠原さんが残したものは大きい。3・11後の脱原発デモに続き、安保法制への抗議行動が全国に広がる。抽象的な幽霊などではない、地に足のついた市民の姿である。
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